帰国が決まったら引越準備。まずは、各機関への帰国の通知と、不要品の整理をスタートしつつ、帰国までのスケジュールを立てます。

住居

家主または不動産会社へ退去通知を出し、日本での住まい探しを始めます。

学校

子どもの在学校へ退学通知を出し、同時に日本での学校も手配します。日本の学校へ入学や編入をするのに必要な書類は、英国の在学校から発行してもらいます。帰国生受け入れ校についての情報入手先は「教育」の「帰国にあたって」を参照。

公共料金

電気、水道、ガス、カウンシルタックス、電話・ブロードバンド、携帯電話、TVライセンスなどの解約手続きは帰国の2~3週間前に行います。これらは物件退去当日まで必要なので、その前に解約されないよう注意が必要です。家主または不動産会社が契約解約日に合わせて手続きをしてくれる場合もありますが、自分で行う場合は、それぞれの機関に最終請求書(termination bill)をオンライン、または電話で請求します。その際、自分のアカウントの詳細(customer number / account numberなど)が必要になります。料金が払い戻しになる場合は、振込先の詳細も手元に用意しておきましょう。日系の不動産会社を通して物件を借りている場合は、不動産会社が退去日以降にアカウントを家主名義に変更するので手続きは不要です。ただしセキュリティー上、電話での解約は基本的に契約者が行います。代理人の場合は契約者本人が電話口立ち会いのもとで手続きをします。非日系の不動産会社を通している場合の手続きは、各々で確認してください。

銀行口座

ダイレクト・デビット(direct debit)やスタンディング・オーダー(standing order)の自動引落がある場合は、オンラインでキャンセルの手続きが可能です。オンライン口座やアプリを利用していない場合は、直接銀行に解除を依頼します。

銀行口座の解約手続きは、キャッシュカードを使う必要がなくなるタイミングで、帰国日の直前に行いましょう。解約に必要なキャッシュカードや身分証明証などを揃えて取引銀行の支店窓口に出向けば、その場で口座を閉じることができ確実です。その他の方法としては、銀行や口座の種類によってオンラインやアプリ、電話、郵送などでも口座を閉じることができます。

英国には、一定期間(銀行や口座の種類によって1~15年)取引がない預金口座は休眠口座となり、公的機関に一元管理されるという法律があるので、銀行口座を残したまま帰国する方は取引銀行の約款を確認しましょう。依頼をすれば、日本を含む海外の指定銀行口座に直接振り込んでもらう選択肢もあります。ただし、手数料がかかります。

海外に支店がある大手銀行では、解約時に次の赴任国の口座開設ができる場合もあります。

郵便物の転送

帰国の際は、郵便の転送手続きサービスが便利です。
「メディア・通信・IT」の「国内郵便サービス」を参照。

保険

家財保険は住居の退去日が、自動車保険は車の引き渡し日が解約日となります。解約通知は解約日までに行いますが、郵送手続きの場合は必ず解約日までに保険会社に書類が届くよう書留を使うとよいでしょう。オンラインで解約できる場合もあります。

中途解約の場合、契約の残存期間によっては返戻金がある場合もあります。

ペット

犬や猫を英国から日本へ連れて帰る(輸出する)には、まず個体識別のためのマイクロチップを埋め込みます。狂犬病予防接種は、例えば1回目を受けた後、30日以上が経過した有効免疫期間内に2回目を受け、狂犬病抗体検査(血液検査)も同じ時期に受けます。この採血の日から180日以上の待機期間を経て、日本に到着する日の40日前までに「輸入の届出書」をオンラインで提出し、受理された後で日本入国が可能となります。動物の種類によって入国条件が変わりますので、詳細はwww.maff.go.jp/aqs/animalで確認を。

ペットと同じ飛行機で帰国する場合は、航空貨物輸送扱いとなるのが一般的です。一機あたりの受付制限数があったり、短頭種は扱わない場合もありますので、航空会社や貨物代理店に問い合わせましょう。

(協力:サカイ引越センター ロンドン支店)